・ステンレス製ねじ込み継手の名前と形がわからない
・自分が欲しい商品を探したい
・どんな種類があるか知りたい
こんにちは、エルボン主任です。
前回私は低圧継手(FCMB)の継手をご紹介しました。
今回はステンレス製の低圧継手の記事をご紹介していこうと思います。
基本的な形状や名前は高圧継手やFCMBの低圧継手とほぼほぼ同じなので、変わり映えしない内容ですが、ご覧になっていただければ幸いです。
- 商品を写真付きで知りたい方
- 商品の別の呼び方(別名)が知りたい方
- ステンレス製ねじ込み継手について興味がある方
こういった方にはおすすめの記事となっております。
ねじ込みの接続について知りたい方は「【高圧継手の基礎知識】業界歴10年の営業マンが簡単に解説!」でご紹介しておりますので、是非ご覧になってください。
この記事は初心者の方に向けて低圧継手(ステンレス製ねじ込み継手)のカタログ(ノート)をコンセプトにお作りいたしますので、記事がわかりやすかった場合はお気に入り登録も是非よろしお願いいたします。
それでは参りましょう!
ステンレス製ねじ込み式管継手とは?
本記事でご紹介する商品ですが、『JIS B 2308 ステンレス製ねじ込み式管継手』となります。
【SCS13A(SUS304相当)・SCS14A(SUS316相当)】の材質で使用されることが多い継手となります。
ねじ込み継手とは名の通り、継手にねじ込んで使うので、ねじ込み継手といいます。
下の画像を見たらわかるように、継手にねじ込んで接続する商品のことを言います。
このステンレス製ねじ込み式管継手ですが、名前にもある通り、必ずねじ込みで使用します。
商品によっては、ねじ込みをして溶接するイレギュラーな商品もありますので、それは商品紹介の方でご説明いたします。
基本的にはステンレス製の低圧継手は、必ず内ネジか外ネジが切られております。
材質はSCS13A(SUS304)とSCS14A(SUS316)の基本2種類
このステンレスの低圧の継手ですが、継手メーカーがメインで取り扱いしている材質が2種類となります。
上記サブタイトルにも記載している通り、SCS13A(SUS304)とSCS14A(SUS316)の2種類となります。
ステンレスの材質でよく見かけるSCSやSUSという表記ですが、成分的にほぼほぼ同じとなります。
製造方法や、成分の数値が若干違うだけで、ほとんど同じ材質となります。
メーカーのカタログなどではSCSでの表記がほとんどですが、SCS13A(SUS304相当)とSUS304相当と明記するメーカーもあります。
そのため、もし低圧継手でどちらかの材質表記がきた場合でも特に問題は無しとなります。
低圧継手(FCMB)のラインナップ
ここから先は写真付きでステンレス製ねじ込み式管継手をご紹介いたします。
何度も別の記事でも記載しておりますが、同じ商品でもメーカーや職人によって様々な呼び方がありますので、私が仕事で聞いたことがある呼び方も含めてご紹介いたします。
90°エルボ
上記商品がねじ込みのエルボです。
配管を90°に曲げたい時に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・エルボ
・ねじ込み(90°)エルボ
・ねじエル
・PT90E
45°エルボ
上記商品がねじ込みの45°エルボです。
配管を45°に曲げたい時に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・(ねじ込み)45°エルボ
・PT45L
チーズ
上記商品がねじ込みのチーズですね。
配管を増やしたい時に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・PT-T
・PTチーズ
・(ねじ込み)チーズ
・ねじチー
径違いチーズ
径違いチーズとは名前の通り、径が違うチーズとなります。
異径チーズでは通し(横)側が大きく、枝(下)側が小さいのが基本となります。
上記画像のチーズでいうと、15A(①)×15A(②)×10A(③)となります。
もし3方向バラバラでも①②③の順番は同じです。
3方向違うサイズの場合は①40A×②32A×③25Aという表記になります。
主な呼び方は下記となります。
・PT異径チーズ
・径違いチーズ
・ねじ込み異径チーズ
・異径ティー
・PT-RT
ストリートエルボ
上記商品がストリートエルボですね。
90°の形状になっており、片側がオスねじ・片側がメスねじの商品となっております。
主な呼び方は下記となります。
・ストリートエルボ
・ストエル
・オスメスエルボ
・メスオスエルボ
ソケット6種類
次にご紹介するのがソケット(カップリング)ですね。
一般的なソケットは両方メスねじの形状となっており、ニップルなどのオスねじと組み合わせて使用したりします。
後ほどご紹介しますが、ハーフソケットという商品は通常のソケットと違い、片側をタンクに溶接し、ドレン抜きするために使用したり、パイプに穴を開けてソケットを溶接し、分岐(枝管)を作るために使用したりします。
低圧のソケットはストレートねじやテーパーねじ(PT)もありますので、ソケットだけでも色々な種類がございます。
今から一つづつご紹介させていただきます。
ストレートソケット
上記商品がストレートソケットですね。
ねじの種類がテーパーねじではなくストレートねじとなります。
ハーフ形状ではありませんが、こちらのソケットをタンクに溶接し、ドレン抜きでご利用される方もいらっしゃいます。
主な呼び方は下記となります。
・(丸)ソケット
・ストレートソケット
・カップリング
ハーフストレートソケット
上記商品がハーフストレートソケットですね。
こちらもねじの種類がテーパーねじではなくストレートねじとなります。
名前にハーフがついている通り、通常のストレートソケットに比べて全長が半分(ハーフ)となっております。
ハーフソケットは母管に穴を開けて、ハーフソケットを溶接し分岐させるときに使用したりします。
その他にもタンクなどに溶接し、ドレン抜きで使用したりもします。
主な呼び方は下記となります。
・ハーフフケット
・ハーフストレートソケット
・ハーフカップリング
PT(テーパー)ソケット
上記商品がPT(テーパー)ソケットですね。
名前がテーパーソケットとある通り、ねじの種類がPT(テーパー)ねじとなっております。
主な呼び方は下記となります。
・ソケット
・PT(テーパー)ソケット
・PT丸ソケット
・カップリング
PT(テーパー)ハーフソケット
上記商品がPT(テーパー)ハーフソケットですね。
全長がテーパーソケットの半分(ハーフ)の大きさのため、PTハーフソケットと言います。
ハーフソケットは母管に穴を開けて、ハーフソケットを溶接し分岐させるときに使用したりします。
その他にもタンクなどに溶接し、ドレン抜きで使用したりもします。
主な呼び方は下記となります。
・ハーフソケット
・PT(テーパー)ハーフソケット
・ハーフカップリング
全六角ソケット
上記商品が全六角ソケットですね。
六角形状なのが特徴となります。
施工する際にモンキーレンチ(モンキースパナ)で回しやすいため、六角形状を好んでご利用される方おいます。
主な呼び方は下記となります。
・六角ソケット
・全六角ソケット
厚口ソケット
上記商品が厚口ソケットですね。
通常のソケットと比べて肉厚なのが特徴となります。
主な呼び方は下記となります。
・厚口ソケット
径違いソケット
上記商品がねじ込みの異径ソケットと言います。
見た目通り、両端の径が違っており、配管のサイズを変更する際に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・PT-RC
・異径(ねじ込み)ソケット
・径違いソケット
・(ねじ込み)レジューサー
ニップル
上記商品が(丸)ニップルですね。
別名バレルニップルと言われます。
横から見たときに樽(バレル)の形状のため、バレルニップルと呼ばれたりします。
主な呼び方は下記となります。
・(丸)ニップル
・バレルニップル
・Ni
六角ニップル
上記商品が六角ニップルですね。
丸ニップルと違い、センターが六角形上となっております。
主な呼び方は下記となります。
・ニップル
・六角ニップル
・6Ni
径違いニップル
上記商品が径違いニップルですね。
両端のねじのサイズが異なっており、配管のサイズを変更する際に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・径違いニップル
・異形ニップル
・RNI
ユニオン
上記商品がPTユニオンですね。
ユニオンは他の継手と違い配管接続後に脱着することが可能です。
配管施工後にユニオンナットと呼ばれる真ん中の六角形のものを回すだけで、脱着することができます。
【ユニオンねじ・ユニオンナット・ユニオンつば】の3つで構成されており、使用時はユニオンねじとユニオンつばの間にパッキンを使用して気密性を高めます。
主な呼び方は下記となります。
・(PT)ユニオン
・ねじ込みユニオン
・SU
キャップ
上記商品がキャップですね。
流体を止めたりする時に使う商品となります。
帽子みたいな形状なので、キャップといいます。
主な呼び方は下記となります。
・(PT)キャップ
・ねじ込みキャップ
ブッシング
上記商品がブッシングとなります。
配管のサイズを変える際に使用いたします。
ブッシングはメスねじ側のサイズが小さく、オスねじ側のサイズが大きいのが特徴です。
主な呼び方は下記となります。
・ブッシング
・ブッシュ
・Bu
クロス
主な呼び方は下記となります。
・(PT)クロス
・ねじ込みクロス
・SX
四角プラグ
上記商品がプラグとなります。
主な呼び方は下記となります。
・(四角)プラグ
・めくらプラグ
・PU
ねじ込みフランジ
上記商品がねじ込みフランジとなります。
今までご紹介してきた継手は『JIS B 2308 ステンレス製ねじ込み式管継手』でしたが、ねじ込みフランジはまた別となります。
ねじ込みフランジでのJISではなく、『JIS B 2220 鋼製管フランジ』の中のねじ込み式フランジとなります。
主な呼び方は下記となります。
・ねじ込みフランジ
・ねじフランジ
・TR-FF
・STF
リブ付き・リブ無しの違いについて
ステンレス製のねじ込み継手では、一定の商品に対してリブ付きとリブ無しの商品がございます。
下記チーズの画像をご覧ください。
リブ付きとリブ無しのチーズを見比べたときに、リブ付きのチーズは端部が肉厚に作られていますよね?
逆にリブ無しのチーズに関しては端部に盛り上がりがなく、一定の厚さになっていますよね?
リブあり・リブ無しとは継手の端部が肉厚に作られているか、作られていないかの違いとなります。
お客様によっては施工のしやすさなのでリブ付きが良いという方もいらっしゃれば、リブ無しでも構わないってお客様もいらっしゃいます。
主にエルボやチーズにリブ付きリブ無しがあります。
まとめ
今回はステンレスの低圧継手をでご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ステレス製の低圧継手限定の商品も何点かありますが、今までご紹介してきた高圧継手やFCMB継手と形状はほとんど同じです。
名前もほとんどが共通しております。
ある程度の形状や名前を覚えてしまえば、連想ゲームのように商品を覚えていくことができます。
この記事でご紹介している商品を覚えれば、他の継手でも応用することができますので、いつでも見返せるようにブックマークしていただければ幸いです。
他の記事でも色々な継手をご紹介しておりますので、気になる方はご覧になってください。
ここまでご覧いただきありがとうございました。