・低圧継手(FCMB)の名前と形がわからない
・自分が欲しい商品を探したい
・どんな種類があるか知りたい
こんにちは、エルボン主任です。
継手って色々な種類がありますから、日頃取り扱いしていないと覚えることってなかなか難しいですよね。
私は継手業界の二次店で営業しておりますが、日頃現場で継手を使用している職人さんでも名前と商品が一致しなかったりします。
そこで今回は、低圧継手(FCMB)の商品と商品名を画像付きでご紹介していこうと思います。
- 商品を写真付きで知りたい方
- 商品の別の呼び方(別名)が知りたい方
- 気になっている低圧継手を探している方
こういった方におすすめの記事となっております。
ねじ込みの接続について知りたい方は「【高圧継手の基礎知識】業界歴10年の営業マンが簡単に解説!」でご紹介しておりますので、是非ご覧になってください。
この記事は初心者の方に向けて低圧継手(FCMB)のカタログ(ノート)をコンセプトにお作りいたしますので、記事がわかりやすかった場合はお気に入り登録も是非よろしお願いいたします。
それでは参りましょう!
ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手、通称FCMBの継手とは?
本記事でご紹介する商品ですが、『JIS B 2301 ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手』通称:FCMB の継手となります。
FCMBの継手とはねじ込み式の白黒管継手のことを言います。
ねじ込み継手とは名の通り、継手にねじ込んで使うので、ねじ込み継手といいます。
下の画像を見たらわかるように、継手にねじ込んで接続する商品のことを言います。
ねじ込み継手という名前の通り、低圧継手(FCMB)はねじ込み継手のみとなります。
低圧継手(FCMB)の差し込みや突き合わせ溶接といった接続方法はなく、100%ねじ込みだけとなります。
溶接するタイプの低圧の継手をご所望の場合は、間違いなくFCMBの継手では他の商品となります。
溶接する低圧の継手はもちろんございますが、それはまた別の記事でご紹介させていただきます。
FCMB W(白)・FCMB B(黒)の違い
このFCMBの継手ですが、FCMBの末尾に『W(白)・B(黒)』のどちらかの記号がつきます。
商品の違いですが、下記画像をご覧ください。
パッと見でわかるように、同じ商品でも白色と黒色があります。
これは工場で継手を作った後に、溶融亜鉛メッキをするかしないかの違いとなります。
溶融亜鉛メッキをした方が白色で、メッキをしていない方が黒色となります。
溶融亜鉛メッキをする目的は、耐候性と耐食性に優れており、錆びにくいのが特徴です。
低圧継手(FCMB)のラインナップ
ここから先は写真付きで低圧継手(FCMB)をご紹介いたします。
同じ商品でもメーカーや職人によって様々な呼び方がありますので、私が仕事で聞いたことがある呼び方も含めてご紹介いたします。
エルボ
上記商品がねじ込みのエルボです。
配管を90°に曲げたい時に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・エルボ
・ねじ込み(90°)エルボ
・ねじエル
・PT90E
45°エルボ
上記商品がねじ込みの45°エルボです。
配管を45°に曲げたい時に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・(ねじ込み)45°エルボ
・PT45L
チーズ
上記商品がねじ込みのチーズですね。
配管を増やしたい時に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・PT-T
・PTチーズ
・(ねじ込み)チーズ
・ねじチー
径違いチーズ
径違いチーズとは名前の通り、径が違うチーズとなります。
異径チーズでは通し(横)側が大きく、枝(下)側が小さいのが基本となります。
上記画像のチーズでいうと、15A(①)×15A(②)×10A(③)となります。
もし3方向バラバラでも①②③の順番は同じです。
3方向違うサイズの場合は①40A×②32A×③25Aという表記になります。
主な呼び方は下記となります。
・PT異径チーズ
・径違いチーズ
・ねじ込み異径チーズ
・異径ティー
・PT-RT
ストリートエルボ
上記商品がストリートエルボですね。
90°の形状になっており、片側がオスねじ・片側がメスねじの商品となっております。
主な呼び方は下記となります。
・ストリートエルボ
・ストエル
・オスメスエルボ
・メスオスエルボ
ソケット
上記商品がソケットですね。
主な呼び方は下記となります。
・PT(丸)ソケット
・ソケット
・丸ソケット
・ねじ込みソケット
・ねじソケ
・カップリング
・ねじ込みカップリング
径違いソケット
上記商品がねじ込みの異径ソケットと言います。
片側のメスねじ同士の径が違っており、配管のサイズを変更する際に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・PT-RC
・異径(ねじ込み)ソケット
・径違いソケット
・(ねじ込み)レジューサー
ニップル
上記商品がニップルですね。
ソケット同士やエルボ同士など、メスねじの商品に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・(六角)ニップル
・ニップル
・Ni
径違いニップル
上記商品が径違いニップルですね。
両端のねじのサイズが異なっており、配管のサイズを変更する際に使用します。
主な呼び方は下記となります。
・径違いニップル
・異形ニップル
・RNI
ユニオン
上記商品がPTユニオンですね。
ユニオンは他の継手と違い配管接続後に脱着することが可能です。
配管施工後にユニオンナットと呼ばれる真ん中の六角形のものを回すだけで、脱着することができます。
【ユニオンねじ・ユニオンナット・ユニオンつば】の3つで構成されており、使用時はユニオンねじとユニオンつばの間にパッキンを使用して気密性を高めます。
主な呼び方は下記となります。
・(PT)ユニオン
・ねじ込みユニオン
・SU
キャップ
上記商品がキャップですね。
流体を止めたりする時に使う商品となります。
帽子みたいな形状なので、キャップといいます。
主な呼び方は下記となります。
・(PT)キャップ
・ねじ込みキャップ
・丸キャップ
・SCA
ブッシング
上記商品がブッシングとなります。
配管のサイズを変える際に使用いたします。
ブッシングはメスねじ側のサイズが小さく、オスねじ側のサイズが大きいのが特徴です。
主な呼び方は下記となります。
・ブッシング
・ブッシュ
・Bu
クロス
上記商品がねじ込みのクロスとなります。
主な呼び方は下記となります。
・(PT)クロス
・ねじ込みクロス
・SX
プラグ
上記商品がプラグとなります。
主な呼び方は下記となります。
・(四角)プラグ
・めくらプラグ
・PU
ねじ込み式鋳鉄製管フランジ
上記商品がねじ込みフランジとなります。
今までご紹介してきた継手は『JIS B 2301 ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手』でしたが、ねじ込みフランジになるとJISが変わります。
ねじ込みフランジのJIS表記は『 JIS B 2239 鋳鉄製管フランジ』となります。
材質はFCMBではなく、FCDとなります。
FCMBもFCDも鋳鉄製という大きい括りとしては同じですが、中の成分が少し違うんですよね。
鋳鉄という同じ材質でも、FCMBとFCDでは中の成分が違っており、強度が変わってきます。
同じ鋳鉄という材質ですが、その中でもねじ込みフランジはFCDを使用されております。
主な呼び方は下記となります。
・ねじ込みフランジ
・ねじフランジ
まとめ:低圧(FCMB)の継手は本記事を見たらOK
FCMBの継手を画像付きでご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
他の記事でも同じことを書いていますが、低圧継手でも高圧継手でも同じ商品がり、名前も同じです。
もちろん高圧継手にあって、低圧継手にはない商品もあります。(逆もまた然りです)
ですが上記のようにイレギュラー品以外は、基本的な形状(エルボやチーズ等)を覚えてしまえば、低圧・高圧でもその商品の用途は全く同じとなります。
この記事は頻繁に出る商品をリストアップしてご紹介しておりますので、是非今後の参考にしていただければ幸いです。
他の記事でも色々な継手をご紹介しておりますので、気になる方はご覧になってください。
ここまでご覧いただきありがとうございました。