こんにちは、エルボン主任です。
早速ですがみなさん、低圧の継手をご存知でしょうか?
低圧の継手とは名前の通り、低圧用の継手となります。
低圧用の継手は主に、水道管やエアー配管など住宅や商業施設で使用されていることが多い継手となります。
今回はそんな継手の中でもメジャーな低圧継手を、業界歴10年以上の私が低圧継手の基礎知識をご紹介しようと思います。
他の記事同様に、新人教育時にここだけは押さえて欲しい!と思うポイントでご紹介させていただきます。
- 低圧継手はどのような商品があるの?
- 低圧継手の知識を深めたい
- 種類や接続方法はどんなのがあるの?
上記に当てはまる方にはぴったりの記事となっておりますので、是非最後までご覧になっていってください。
それではいきましょう!
低圧継手とは何?
まず初めに低圧継手とは一体にどのような商品かと言いいますと、冒頭でも言いましたが低圧用の継手となります。
低圧用ってじゃあ実際にどれくらいの圧力に使用する継手なの?って思いますよね。
配管継手で使用する低圧継手とは主に1MPa(約10kgf)用の継手のことを言います。
業界に詳しくない方で1MP(約10kgf)と言われてもイマイチピンときませんよね。
庭の蛇口や、水道管で栓が外れたりした時など勢いよく水が飛び出しますよね。
ご家庭の水道管の水圧でも、高くて0.4MPa(4kgf)ぐらいの圧力となります。
主に仕様されている場所ですが、
- 住宅内や庭の水道配管
- ビルや商業施設での水道配管・ガス配管
- 工場内でのエアー配管やガス配管
このような場所に使用されていることが多いです。
低圧継手は意識しないと気付いたりしませんが、日々私たちの周りで活躍している超メジャーな商品となります。
低圧継手の種類について
次にご紹介するのが低圧継手にはどのような種類があるかです。
私が新人の方へご紹介する低圧の継手とは主に下記2種類となります。
- JIS B 2301 ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手
通称:FCMB B(黒) / FCMB W(白) - JIS B 2308 ステンレス鋼製ねじ込み式管継手
通称:SUS304(316) 低圧用ねじ込み継手
大まかにこの2種類となります。
もちろん低圧の継手はこれ以外にもありますが、この記事では一旦上記2種類の商品についてご紹介致します。
JIS B 2301 ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手(FCMB)
まずは JIS B 2301 ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手、通称FCMBですが、これは鉄製となります。
継手とは主に2種類材質があり、鉄とステンレスがございます。
今ご紹介しておりますFCMBという継手は、鉄製の継手となります。
FCMBの継手は継手の中でも本当にメジャーで、住宅や商業施設の水道管等に使用されております。
このFCMBですが、商品の材質名となります。
正式な商品名は黒心可鍛鋳鉄という材質となり、大きい括りで言うと鋳鉄(銑鉄鋳物)という材質になります。
元の材料名が鋳鉄(銑鉄鋳物)のため、FCMBの商品を溶接しようとすると溶ける恐れがあるため、FCMBの継手はねじ込み限定となります。
JIS B 2308 ステンレス鋼製ねじ込み式管継手
次にご紹介する低圧継手は、JIS B 2308 ステンレス鋼製ねじ込み式管継手となります。
名前の通り、こちらの継手は鉄製ではなくステンレス製となります。
なぜわざわざ鉄製とステンレス製の異なる材質があるかといいますと、鉄は錆びやすいんですよね。
そしてステンレスは錆びにくい材質となります。
そのため雨水が当たる場所や、錆びたら困る場所など、に使用することが多いです。
ステンレスでよく聞く材質ですと、SCS13A(SUS304相当)やSCS14A(SUS316相当)がメジャーとなります。
このSCS13Aという表記とSUS304という表記ですが、成分的にはほぼほぼ同じです。
なぜ名前が違うかというと、SCS13Aの製造方法とSUS304の製造方法全く異なっております。
低圧継手の耐圧について
次にご紹介するのが低圧継手の低圧ですね。
これは新人の方へ教えるときに必ずと言っていいほど覚えておいて欲しいポイントとなります。
上の低圧継手とは何?でも少し触れましたが、こちらの記事でご紹介しております低圧継手の耐圧は主に1MPa(約10kgf)用となります。
水圧1キロで調べたところによると、公園などにある噴水の水が10mまで上がれば、約1キロとなります。
0.1MPa=約1キロとなります。
1MPa=約10キロとなりますので、上で書いた噴水の例えで言うと1MPa(10キロ)の水圧だと100m程度上がる圧力となります。
低圧継手と言っても、上記圧力に耐えれる継手なんですね。
ですがここから先が重要です。
って思ってもらってもダメなんです。
低圧継手は1MPa(約10キロ)と今までご紹介してきましたが、これはあくまで一つの基準値となります。
継手とは様々な流体を流します。
水・蒸気・ガス・空気など様々な流体もありますし、温度も0〜300℃と幅広くあります。
継手とは使用する流体や温度によって、耐圧が変わってくるんですよね。
メーカーによって継手の保証内容が変わりますので、私がここでご紹介していたのはあくまで一つの基準値となります。
メーカーの使用条件内であれば、2MPaも耐えれる場合もあります。
詳しい使用条件を知りたい方は、使用する継手メーカーのホームページを調べたりすると記載されていたりしますので、詳しく知りたい方はメーカーホームページをご覧ください。
まとめ:低圧継手は簡単にみえて意外と奥が深い
いかがだったでしょうか?
低圧継手について少しは理解できましたでしょうか?
低圧継手の基本であるFCMBの継手とステンレスの継手をご紹介させていただきました。
まだご紹介していない低圧継手もあるのですが、低圧継手の基本は今回ご紹介した2種類がメインとなります。
まずは今回の基本知識をおさえれば、他の商材を覚えるときにすんなりと理解できると思います。
何事も基礎を覚えていくのが近道となりますので、是非挫けずに頑張って覚えていきましょう!
別の記事でFCMBの継手とステンレスの継手の商品のご紹介も行いますので、是非そちらの記事もご覧になっていってください。
ここまでご覧いただきありがとうございました!